動画投稿サイトは数多くありますが、中には違法に動画がアップロードされることもあります。
ここでは、FC2動画にアップロードされた違法アップロード動画の投稿者に対し,損害賠償請求を行う方法について解説していきます。
【事例】
事実を基にしたフィクションです。
A社は動画撮影を行い,動画を販売する会社です。A社がFC2動画に違法アップロードされた動画が無いか調査していたところ,A社の販売する動画が違法にアップロードされているのが発見されました。
そのため,Aさんは,違法にアップロードした犯人を突き止め,損害賠償請求を考えています。
このような場合に,どのような手段でアップロードした人物を特定することができるのか,特定したとして,損害賠償請求を行うことができるのか解説します。
大きな流れとしては,アップロードした人物が誰だか分からないため,そのままでは,損害賠償請求を行うことはできません。
そのため,まず①発信者情報開示請求を行い,②著作権侵害を理由として損害賠償請求を行うという方法で,損害賠償請求を行っていきます。
発信者情報開示請求
まず,コンテンツプロバイダに対して,IPアドレスの開示請求を民事保全手続きの形で行って,次にアクセスプロバイダに対して,IPアドレスとタイムスタンプの開示請求を行います。
アップロードした犯人を特定する方法として,発信者情報開示請求を行うことが考えられます。
FC2の場合,アメリカのネバダ州に本社がある関係から,基本的には,アメリカのネバダ州法のディスカバリ制度を使う必要があります。
そのため,このディスカバリを利用して,アクセスプロバイダのIPアドレスを開示してから,日本国内のアクセスプロバイダに発信者情報開示請求を行い,違法に動画をアップロードした犯人を特定することになります。
このように,裁判を行って,発信者情報の開示請求が認められた場合に,ようやく,名誉毀損の投稿を行った人物の名前と,住所を特定することができます。
損害賠償請求
このように,発信者情報を特定した場合,損害賠償請求に進んでいきます。
損害賠償請求の段階に入ったら,どのような動画の投稿がされたのか,これによってどんな損害を被ったのかということについて審理し,金銭による損害の回復を行う段階に入っていきます。
特に,今回の事例の場合,著作権侵害が問題になっていることから,元の動画のどの部分が違法にアップロードされているのか,著作権は誰にあるのか,損害額はいくらなのか,損害額が算定できないとしても,利用許諾を出すとすればいくらで利用許諾をしていたのかを立証することになります。
今回の事例の場合
今回の事例の場合,まず,FC2 Incにディスカバリによる,IPアドレスとタイムスタンプの開示を求め,次に,NTTなどに対して,発信者情報開示請求を行います。
そこで,ようやく発信者がXと特定され,その人に対して,Aさんが著作権侵害を理由とする損害賠償請求を行って行き,金銭による損害の回復を行うということになります。
注意点
注意点としては,ログの保存期間の関係から,アクセスプロバイダに対して開示請求を行ったとしても開示が認められない可能性もあることや,発信者がXさんと特定されても,書き込みをしたのはXさんの家でインターネットを使ったYさんがアップロードしたと言われてしまい,損害賠償請求が認められないというケースもあります。
もし,インターネットのトラブルにあったため,書き込んだ人を何とかしたいということであれば,弁護士に依頼して,このような形で損害賠償請求を行っていくことになります。
違法に動画をアップロードされてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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