電子署名法

※2025年6月1日より、改正刑法に基づき懲役刑および禁錮刑は「拘禁刑」に一本化されました。当ページでは法改正に基づき「拘禁刑」と表記していますが、旧制度や過去の事件に関連する場合は「懲役」「禁錮」の表現も含まれます。

電子署名とは何か

インターネット上で契約を締結する場合、紙の契約書に署名や押印をすることができません。

また、インターネット上では相手方と直接対面することがないため、電子文書が誰によって作成されたものなのか、また、その内容が作成後に改変されていないかを確認することが重要になります。

そこで、電子文書について、作成者の確認や改変の有無を確認するために利用されるのが「電子署名」です。

電子署名については、「電子署名及び認証業務に関する法律」(電子署名法)が定めています。

電子署名法は、電子署名について一定の要件を満たす場合に電磁的記録の真正な成立を推定する制度や、特定認証業務に関する認定制度などを定めることで、電子署名の円滑な利用を促進することを目的としています。

電子署名とは

電子署名法2条1項では、電子署名について、電磁的記録に記録することができる情報について行われる措置であって、その情報がその措置を行った者の作成に係るものであることを示すためのものであり、かつ、その情報について改変が行われていないかどうかを確認することができるものと定義しています。

つまり、電子署名には、主に次のような役割があります。

  • 電子文書が誰によって作成されたものかを確認すること
  • 電子文書が作成後に改変されていないかを確認すること

ただし、電子署名が付されていることだけから、電子文書の内容が法律上「正しい」ことや、契約の内容が有効であることまで証明されるわけではありません。

電子署名による真正な成立の推定

電子署名法3条は、一定の要件を満たす電子署名が行われている電磁的記録について、真正に成立したものと推定する旨を定めています。

具体的には、電磁的記録に記録された情報について本人による電子署名が行われているときは、真正に成立したものと推定されます。

ただし、ここでいう電子署名には、本人だけが行うことができるものとして必要な符号及び物件を適正に管理することにより、本人だけが行うことができることとなるものという要件があります。

この制度によって、一定の要件を満たす電子署名が付された電子文書については、本人が作成したものとして扱うための重要な法的効果が認められています。

そのため、契約について紛争が生じた場合には、電子署名が付された電子文書が証拠として利用されることもあります。

認証業務とは

電子署名には、本人による電子署名であることを確認するための仕組みもあります。

電子署名法2条2項の「認証業務」とは、電子署名を行う者などの求めに応じて、その電子署名を確認するために用いられる事項が、その利用者に係るものであることを証明する業務をいいます。

その中でも「特定認証業務」とは、電子署名のうち、その方式に応じて本人だけが行うことができるものとして主務省令で定める基準に適合するものについて行われる認証業務をいいます。

電子署名法では、この特定認証業務について、一定の要件を満たした事業者を認定する制度を設けています。

認定認証事業者と指定調査機関

特定認証業務を行おうとする事業者は、主務大臣の認定を受けることができます。

認定に当たっては、業務に使用する設備が基準に適合していること、利用者の真偽の確認が所定の方法で行われることなどが審査されます。

また、主務大臣は、認定に必要な調査の全部または一部を「指定調査機関」に行わせることができます。指定調査機関が調査を行った場合、その結果は主務大臣に通知され、その結果を考慮して主務大臣が認定等の審査を行います。

したがって、**指定調査機関そのものが最終的な認定を行うわけではありません。**この点は元の文章から修正する必要があります。

利用者の本人確認

認定認証事業者は、特定認証業務を行うに当たり、利用者の真偽を確認するための措置を講じることになります。

本人確認の具体的な方法については、電子署名法及び関係する省令に基づいて定められています。

そのため、電子署名を利用する際に本人確認が行われることで、電子署名を行った者が誰であるかを確認するための信頼性が確保されます。

もっとも、すべての電子署名サービスが電子署名法上の「認定認証事業者」によるサービスであるとは限りません。電子署名サービスにはさまざまな仕組みがあり、電子署名法上の認定制度と、一般的な電子契約サービスの利用を区別して考える必要があります。

電子署名に関する罰則

電子署名法には、電子署名制度の信頼性を確保するための罰則も定められています。

例えば、認定認証事業者または認定外国認証事業者に対し、その認定に係る認証業務について虚偽の申込みをし、利用者について不実の証明をさせた者は、3年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金に処せられます。また、この罪の未遂も処罰されます。

このように、電子署名法は、電子署名そのものの仕組みだけでなく、認証業務について一定の基準を設け、認定制度や罰則を整備することによって、電子署名を安心して利用できる環境を整えています。

keyboard_arrow_up

0359890996 問い合わせバナー LINE予約はこちら