Archive for the ‘誹謗中傷’ Category
スポーツ選手への誹謗中傷は犯罪になる?SNS投稿の法的責任と注意点を弁護士が解説

2026年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、ご覧になられたでしょうか。
侍ジャパンは1次ラウンドをプール首位で通過しながら、準々決勝でベネズエラに5対8で敗れ、ベスト8で大会を去ることになりました。連覇を期待していたファンの方ほど、悔しさは大きかったと思います。
ただ、こうした大舞台での敗退の後に増えてしまうのが、SNSでの選手や監督に対する心ない投稿です。一生懸命応援していたからこそ、やはり悔しい。しかし、結果が出なかったときに、つい出てしまうその言葉が、選手やご家族にとって「暴力」となってしまうことも、私たちは忘れてはいけないと思うのです。
AIが「悪意」を見つけ出す時代に
そんな中、注目したい動きがあります。NPB(日本野球機構)と日本プロ野球選手会等が、WBC日本代表の選手・監督・コーチを対象に、SNS投稿を監視するAI誹謗中傷検出システムを導入すると発表したのです。
使われているのは英国シグニファイ・グループの「Threat Matrix」というサービスで、選手の愛称や略称、ネットスラングまでAIが検知し、SNS運営元への削除要請に加え、発信者情報開示請求や刑事手続きに必要な証拠保全まで行います。FIFAワールドカップカタール2022やラグビーワールドカップフランス2023でも採用された実績のあるシステムだそうです。
ちなみに、2025年のクライマックスシリーズと日本シリーズの期間中、選手やご家族への誹謗中傷が、同様のシステムにより466件確認されたとのこと。
大きな影響力のあるインフルエンサーに限らず、一般の方のちょっとした投稿も、AIにキャッチされてしまう時代なのかもしれません。
「ちょっと書いただけ」では済まない法的責任
もし、実際に誹謗中傷をしてしまうと、どのような責任が生じるのでしょうか。
刑事責任としては、事実を示して人の社会的評価を低下させる投稿は名誉毀損罪(刑法230条)に問われる可能性があります。
「事実」について、本当のことなのだから、問題ないだろうという方もいらっしゃいます。しかし、「事実」について虚偽の場合はもちろん、本当のことであっても、名誉毀損罪は成立しうるので、注意が必要です。名誉毀損罪が成立する場合、3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
事実を示すことなく、人の社会的評価を低下させる侮辱的表現は侮辱罪(刑法231条)に問われる可能性があります。令和4年の法改正で侮辱罪の法定刑が重くなり、1年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金等となりました。
民事責任としては、慰謝料を中心とした損害賠償請求(民法709条)が考えられます。
発信者の特定についても、2025年4月から施行されている「情報流通プラットフォーム対処法」により、大規模SNS事業者には削除対応の迅速化が義務付けられるなど、被害者救済の仕組みが整いつつあります。
おわりに
「応援しているからこそ、つい厳しい言葉が出てしまう」──そんなお気持ちも、わかります。けれど、その一言が誰かを深く傷つけ、いつかご自身の人生やお仕事をも揺るがしてしまうかもしれません。
応援の言葉を「励まし」に変えるか、「凶器」にしてしまうかは、わたしたち一人ひとり次第です。
誹謗中傷の被害でお困りの方、ご自身の過去の投稿に不安を感じている方は、どうぞお気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
デマ情報を拡散するとどうなる?法的責任と注意点を解説

インターネット技術により、多くの情報が瞬く間に世界中に広がるようになりました。SNSの発達により、多くの人が気軽に情報の発信や入手をすることができるようになりました。また、AI技術の発達により多くの情報が行き交うようになりました。
一方で、事実に基づかない情報も安易に拡散するようになってしまいました。
ここでは、デマ情報の拡散について注意するべきことについて解説します。
SNS投稿
SNS(X、インスタグラム、Facebook、TikTok等)により、多くの人が気軽に情報発信をすることができるようになり、また情報を得ることができるようになりました。
一方で、その気軽さゆえに、プライバシーにかかわる情報や偽情報も安易に流されることになりました。
また、SNSの投稿を転送するだけでなく、Xのリポストなどのように印をつけることができます。これにより、その投稿が再度公開されたり、多くの人が注目しているように見えます。デマ情報の投稿についてこのようなことが行われると、デマ情報がさらに拡散するおそれがあります。
生成AIによる偽情報の拡散
生成AIとは、データから学習したパターンや関係性を活用し、文章、画像、音声などを生成するAIです。従来のAIは学習した中からあらかじめ決められた範囲内の行為を自動化することが主な機能でしたが、生成AIは、深層学習(ディープラーニング)により学習したデータの特徴や関係性を基にして、新たなコンテンツを生成できます。今や、動画を含めた画像や、音声まで生成することができます。
かつては、生成AIで画像などを作成しても、不自然な形状で表現されたり、画面が歪むなど、AIと見抜けるものでした。しかし、今や、本物と区別することが難しい表現となっています。
政治家に対し、やってもいない発言をしているかのような動画を作成したり、特定の人種や肌の色を揶揄したり動物に例えるような差別的な動画を作成することが見受けられます。
これが、上記のSNSによりさらに拡散されてしまいます。
デマ情報への対応
デマ情報に対しては、まず投稿した物を特定することが必要です。
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」。)により、「発信者情報開示」を求めることになります。
責任追及
発信者を特定できたら、投稿の削除を求めたり、民事・刑事責任を求めることが考えられます。
デマ情報の拡散は名誉棄損(刑法第230条)や侮辱(刑法第231条)に当たります。真実に反する者であれば、なお悪質といえます。
こうした名誉棄損などは、真実であると信じるのが相当であれば、免責される余地があります。しかし、単にネットに流れていたり、著名人とされる人が発信していただけでは、到底真実と信じるのが相当とはなりません。
一方で、リポストや「いいね」などのチェックマークは、必ずしも元の投稿に賛同するものとはいえません。そのため、当然に侮辱や名誉棄損となるとはいえないことになります。
ジャーナリストの女性が元記者の男性に性暴力を受けたと訴えていたところ、誹謗中傷の投稿をされ、これに政治家がTwitter(現X)で「いいね」を押したことで名誉感情を侵害されたとして、「いいね」を押した政治家に対し不法行為に基づく損害賠償請求をしました。
東京高等裁判所令和4年10月20日判決は、「いいね」を押したツイートが名誉感情を害し、社会通念上許される限度を超える侮辱行為に当たると認め、損害賠償を認めました。
誹謗中傷はもちろん、デマ情報の投稿にばかり反応したり、繰り返したりするような場合、投稿した本人でなくとも責任を負わせる余地があります。
まとめ
このように、デマ情報の拡散に対して、様々な対応をする必要があります。
デマ情報の拡散についてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
▼こちらの記事もご覧ください。
ママスタ掲示板の誹謗中傷は削除できる?削除請求の方法と弁護士対応を解説

【事例】
Aさんは,ママスタに漫画を投稿している専業主婦です。ある日,義理の母親に小言を言われて腹が立ったことを内容に漫画を描いて投稿したところ,ママスタ内の掲示板に,「そんなんで腹が立つのかよ,幼稚すぎ」「これは,嫁が悪い,こんなことで義理の母を悪く言うなんてとんでもない嫁だ」などと投稿されました。(本事例はフィクションです。)
このような場合に,Aさんがどのようにして,掲示板の投稿の削除を求めることができるか解説します。
削除請求を行う方法として,大きく,①ママスタの掲示板で削除請求を行う方法と,②裁判所に申し立てを行い,削除請求を申し立てる方法があります。
ママスタの掲示板で削除請求を行う方法
ママスタの掲示板については,トピックを削除する方法と,掲示板のコメントを消す方法とで,操作方法は違います。今回は,掲示板のコメントを消す方法について解説していきます。
ママスタの掲示板のコメントの削除請求を行う場合には,問題となる投稿の番号をクリックして,問題となった投稿が拡大されると,右上に,「通報/削除依頼」が表示されるので,クリックします。
そこに,削除依頼をする人の名前と,削除理由を書き込みます。削除理由には,どういう投稿から,請求をする人のどのような権利が侵害されたのかを書き込んでいきます。
その上で,「確認する」をクリックして,請求することができます。
そのようにして,削除請求した後,数日してから,投稿が削除されているということになります。
裁判所を介して削除請求する方法
ママスタに削除請求をしても削除されないという場合には,裁判所を通じて削除請求を行うことになります。
ママスタの運営会社は,株式会社インタースペースであり,どのような投稿から,どのようにして名誉が侵害されたのかということを主張することになります。権利侵害があると大まかに認められれば,通常の裁判より,簡易迅速な手続により削除されます。
今回の【事例】のような事件の場合,Aさんに向けた名誉権侵害があると考えられますので,削除請求が認められる可能性があります。
このような手続で,ママスタのけいじばんの書き込みの削除を行うことができると考えられますので,名誉棄損に当たると考えられる投稿でお困りの場合には,弁護士に依頼されることをお勧めします。
SNSで中傷されたら

FacebookはアメリカのMeta社が運営する世界最大の実名登録制SNSです。
2004年に当時ハーバード大学の学生だったマーク・ザッカーバーグ(Mark Elliot Zuckerberg)によって運営が開始されました。
アメリカ合衆国カリフォルニア州メンローパークに本拠地が置かれております。
世界の月間アクティブユーザー数は約30億人もいます。
日本でも月間アクティブユーザー数が約2600万人います。
実名で登録するのが原則で、リアルな人間関係が反映されるのが特徴です。
Facebookでは実名での利用者が多いですが、それでも誹謗中傷が行われることがあります。
Facebookで誹謗中傷の被害に遭ったら、削除請求や損害賠償請求を検討することになります。
削除請求で最初に考えられるのは、Facebookから直接削除依頼をすることです。
個別の投稿について問題を報告し、送信することができます。
これにより、Facebookが投稿を削除することがあります。
Facebookのガイドラインに違反していると判断したうえで、削除されることになります。
悪質なものに関しては、アカウント自体が削除されることもあります。
しかし、報告したからといって、Facebookが必ず削除するとは限りません。
報告しても、そのまま時間が経過して長期間放置される可能性もあります。
そうすると、更に被害が拡散してしまいます。
誹謗中傷の投稿をした相手にダイレクトメッセージを送って直接削除請求をすることは、慎重に判断するべきです。
相手がヒートアップし、更に誹謗中傷してくる可能性があります。
一旦は削除に応じても、再度誹謗中傷の投稿をしてくる可能性があります。
そこで、裁判所に訴えることを検討することになります。
弁護士を立てて、裁判所に削除を請求することになります。
損害賠償請求を含めて法的手段を取るのであれば、発信者情報開示請求を検討することになります。
Facebookは実名ユーザーが多いですが、なりすましの可能性もあります。
裁判所での手続きを通じて、相手の名前や住所等の身元をきちんと調べて特定する必要があります。
プロバイダ責任制限法を根拠として発信者情報開示請求をするのですが、最近は法改正によりこの手続きがしやすくなった発信者情報開示命令制度が出来ました。
また、損害賠償請求をするのであれば、削除されてしまうと証拠が消えてしまうので、その前にスクリーンショット等で証拠を残しておく必要があります。
このスクリーンショットも慎重に対応しなければならず、URLも含めて証拠として保存できなければなりません。
Facebookで誹謗中傷を受けたと感じたら、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談に申し込みをしてください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、ネットトラブルの解決を通じて、皆様の利益と名誉を守り、安全平穏な社会生活を取り戻すお手伝いをさせていただきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、インターネットトラブルの知識経験が豊富な弁護士に加え、元裁判官、元検察官、元会計検査院官房審議官などの弁護士で組織する専門チームがあります。
ネットトラブルの事案に応じた最適な解決策をご提案し、会社利益や個人の平穏な生活を守ります。
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インターネット関連で「訴えられた」「不祥事が発覚した」「被害に遭った」など急な出来事でどのような対応をとればよいのか不安がある方や、コンプライアンス体制を見直して不祥事・犯罪を未然に予防したいという法人の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回相談は無料ですので、お気軽に申し込んでください。
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ネットでの名誉棄損

インターネット上で誹謗中傷を受けたとき、削除請求や損害賠償請求をする前提として、名誉毀損が成立するかが問題となります。
名誉とは、人格的価値について社会から受ける客観的な社会的評価のことをいいます。
公然とインターネット上で人の社会的評価を低下させる事実の適示の書き込みをしたら、名誉毀損として、民法上の不法行為が成立し、損害賠償の対象となります。
適示された内容が人の社会的評価を低下させるものであるかどうかは、当該記事についての一般読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すべきものとされております。
対象者が特定されていることも必要ですが、実名が記載されていなくても他の記載も含めて全体として誰のことを言っているのかが判断できる状況であれば問題ありません。
しかし、名誉毀損が例外的に成立しない場合があります。
公共の利害に関する事実に係り、かつ、その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合には、事実の真否を判断し、当該情報が真実であるか、又は発信者が真実と信じるに足りる相当の理由がある場合は、名誉毀損は成立しません。
この公共性、公益性、真実性・相当性の3つが全て認められたら、名誉毀損は成立しません。
公共の利害に関する事実は、人の犯罪行為であったり、公的人物による社会的活動等があります。
特に政治家であれば広く範囲に含まれやすくなりますが、それでも純粋に私的な行為であれば公共性が認められにくくなります。
その目的が専ら公益を図ることにあったと認める場合は、記事の内容・文脈等外形に現れているところだけによって判断すべきことではなく、その表現方法、根拠となる資料の有無、これを取り扱うについての執筆態度等を総合し、それが公益目的に基づくというにふさわしい真摯なものであったかどうかの点や、更には記事の内容・文脈等はどうあれ、その裏に隠された動機として、例えば私怨を晴らすためとか私利私欲を追求するためとかの、公益性否定につながる目的が存しなかったかどうか等の、外形に現れていない実質的関係をも含めて、全体的に評価し判定すべき事柄とされています。
特定個人に関する論評について、人身攻撃に及ぶような侮辱的な表現が用いられている場合には、名誉毀損が成立することになります。
内容が真実であれば、違法性がありません。
真実と信じるに足りる相当の理由がある場合は、故意や過失が認められません。
このように、名誉毀損が成立するかは非常に判断が難しい側面があります。
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インターネットの口コミの削除-転職会議を例に解説

インターネットの口コミは、時には事実無根の内容がかかれ、風評被害をもたらしかねません。このような口コミに対して削除などをする必要があります。
転職会議というサイトに投稿された口コミの削除を例にして解説します。
【事例】
事件を基にしたフィクションです。
A社はB県で建設会社を経営している会社です。A社の社長はCさんです。
ある日,転職会議の口コミに,『改善点・C社長はとんでもないサボり魔,社員が暑い中必死で働いているのに,帳簿や段取りの確認も無く,エロサイトをみていた。』『・仕事が完了した旨の報告に社長室に行ったら,知らない女がいました。どうやら社長が呼んだ風俗嬢のようでした。こういう風に,会社を私物化するのをやめてほしいです。』と書かれていました。
しかし,Cさんがエロサイトをみていた事実や,風俗嬢を呼んだという事実は無く,A社の従業員はだれも風俗嬢が来たところを見ていませんでした。そのため,Cさんとしては,この口コミの削除を請求することにしました。
この場合,口コミの削除をどのような方法で行っていくか解説していきます。
口コミの削除をどのようにするのか
この手段は,①転職会議に削除申請をする方法と,②裁判所を通じて削除請求をする方法の2通りの方法があります。
(1)転職会議のサイトに削除申請をする方法
転職会議は,送信防止措置依頼書を郵送する前に,お問い合わせフォームから連絡するよう求められますので,まずは転職会議のサイトのお問い合わせフォームから連絡する必要があります。
①転職会議のサイトにあるチャットボットをクリックして,「口コミ,企業情報に関するお問い合わせ」を選択します。そのあと,「口コミの削除について」を選択します。すると,「問い合わせフォーム」のリンクが見つかりますので,これをクリックします。
②この問い合わせフォームに,名前,メールアドレスを入力して,「送信措置防止依頼書をお送りしたいので,ウェブフォームのURLを教えてください」と入力します。
③数日たってから,ウェブフォームのURLが送られてきますので,それをクリックして,問題の投稿IDを入力して特定して,企業情報,電話番号,名前,メールアドレス,侵害された権利,侵害されたと判断される理由を入力して送信します。
④入力すると,「侵害情報通知書兼送信防止措置依頼書」というページが印刷されますので,これをプリントアウトして,郵送することで対応してもらえます。
なお,削除請求をする際は,情報が謝っているなどの根拠となる証拠があればより削除してもらいやすくなります。
(2)裁判所を通じて削除請求をする方法
削除依頼を転職会議に送ったにもかかわらず,情報が削除されない場合には,裁判所に投稿記事削除仮処分を申し立てることになります。
転職会議については,株式会社リブセンスが運営していますので,株式会社リブセンスを被申立人として仮処分を行うことになります。
この裁判の中で,どのような権利がどの投稿記事の記載から侵害されたのか主張することになります。
この場合,裁判所が,人格権侵害があると大まかに判断した場合には,投稿された口コミの削除が認められます。
(3)結語
このように,転職会議に投稿された口コミの削除を行うことができますので,名誉毀損的な内容や,企業の信頼を損なうような口コミでお困りの場合には,弁護士に相談されることをお勧めします。
口コミでお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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ホストクラブに書き込まれた口コミを削除したい-インターネット上での事実に反する投稿の削除について解説
コピーサイトへの対処-名誉毀損投稿が5chのコピーサイトにも転載された場合の対応

インターネット上で誤情報や名誉毀損、誹謗中傷を内容とする投稿をされた場合、複数のサイトに投稿されたり、それを見た者が拡散してしまうことがあります。
【事例】
Aさんは甲という会社を経営する経営者です。
ある日,5chを見ていたところ,「甲という会社では社長が成績の悪い社員に対して追い出しのための作業をさせるらしく,出勤したら一日中会社の庭に穴を数十メートル掘らされ,堀り終ったらその穴を埋めるという繰り返し作業をさせられるらしい」という書き込みがされていました。実際はAさんは経営する甲社でそのような業務命令を命じたことはありませんでした。
そのため,Aさんは5chに削除要請をして,その削除要請が認められました。そのため,Aさんは5chでは,この書き込みが削除されました。
しかし,ネットで検索を続けていたところ,「暇つぶし2ch」にまだ書き込みが残っているのを発見しました。
そのため,Aさんはこの暇つぶし2chに対しても削除要請をすることを考えています。
このような場合にどのような手段を使って削除請求を行うことができるのか,削除請求は認められるのかについて解説していきます。
(1)コピーサイトとは何か
5chにはいくつかのコピーサイトがあり,5chなどに書き込まれた内容を自動的に転載するサイトがあります。
このようなサイトは5chなどとは別に個人的に運営されており,5chなどで削除された投稿があったとしても,その削除を自動的に反映するということはしていません。
そのため,5chの投稿を削除しても別個で5chのコピーサイトに対しても対応する必要がある場合があります。
なお,このようなコピーサイトは5chに投稿された内容をそのまま転載しているだけですので,ここから発信者を特定するということはできません。そのため,ここから発信者情報開示を行うことはできません。
(2)コピーサイトに対する削除請求の方法
コピーサイトに対する削除請求を行う方法については2種類の手段を取ることができます。
それは,コピーサイトに削除依頼をする方法です。
(3)コピーサイトに削除依頼する方法
コピーサイトに対して削除依頼する方法はコピーサイトに応じて様々です。
ここでは,【事例】で名前を挙げた「暇つぶし2ch」の場合について説明します。
問題となる書き込みのあるスレッドのページを開くと,下の方に,「オプション」が表示されます。
すると,「オプションモード」が表示されますので,「スレッド再取得/レス削除」を選択します。
すると,「スレッドメンテナンス」画面が現れ,「処理」と書かれた者がありますので,そこで,どのような処理を行うか選択します。
このうち,「再取得」というのは,5chで投稿が削除されたことをコピーサイトの方にも反映させるものであり,「削除」というのは5chでも削除されていない場合にコピーサイトの方でのみ削除するというものです。
「再取得」を選択して「実行」をすれば,5ch側で削除された情報が反映されると考えられます。
「削除」を選択すると,削除対象のスレッドを選択し,どのような理由で削除したいのか理由を書き込む欄が出てきますので,そこに削除すべき理由を書き込み,「実行」を選択します。
すると,たいていの場合すぐに削除されます。
(4)裁判所を通じて削除する方法
コピーサイトで削除依頼をしたにもかかわらず,削除されないというのはやや珍しいのですが,それでも削除されない場合には,コピーサイトの運営者に対して投稿削除の仮処分を行うことになります。
この場合には,5chのコピーサイトにおいて名誉が侵害されていることを裁判所に主張することになります。
名誉を侵害していることが大まかに認められる場合,通常の裁判より,簡易・迅速に削除をすることができます。
(5)【事例】の場合の対応
今回の【事例】の場合,暇つぶし2chの「オプション」から「スレッドの再取得/レスの削除」に入り,「再取得」を実行することによって,解決することができると考えられます。それでも,反映されない場合に,裁判所を通じて投稿削除の仮処分を行うことになります。
このように,コピーサイトにおける名誉毀損に対処できるため,コピーサイト対応が必要な場合で,面倒な作業を誰かに任せたい場合には弁護士に相談することをお勧めします。
コピーサイトに名誉毀損投稿をされてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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インターネットでの誹謗中傷への対策ーインターネット上で誹謗中傷を受けたら弁護士に相談してください
誹謗中傷やプライバシー侵害の書き込みに対して削除請求を任意交渉でするべきか

インターネット上で誹謗中傷やプライバシー侵害の書き込みによる被害に会ったら、その書き込みの削除請求を検討することになります。
削除請求の基本は、任意交渉によるものです。
任意交渉によるメリットは、早期に費用を抑えて解決される可能性があることです。
裁判手続きを通じて解決をしていく方法は、時間もかかり、裁判費用・弁護士費用がかかります。
しかも、法的に裁判で主張が認められなかったり、技術的な問題で加害者の特定にまで至らなかったりして、上手くいかないことも少なくありません。
任意交渉であれば、柔軟に素早く進めることができる可能性があります。
裁判の方法では法的・技術的な問題から解決に至らないような状況だとしても、相手が任意に削除に応じてくることがあります。
投稿者が判明しているのであれば、投稿者に対して直接連絡して削除を交渉することもできます。
電子メールやDMや郵便で交渉することになります。
投稿者が被害者に対して大したこだわり等が無く書き込みをしている場合は、すんなりと削除請求に応じることも少なくありません。
掲示板やブログ等の運営者・プロバイダに対して削除を求めていくこともあります。
プロバイダが独自に削除請求に対する窓口を設けて案内している場合があります。
情報流通プラットフォーム対処法ガイドライン等検討協議会による「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」という書式を利用することがあります。
送信防止措置の申し立てをして、プロバイダ等が自主的に削除するかを検討することになります。
プロバイダ等は、自主的削除をするかどうかを判断するために、発信者へ意見の照会をすることになります。
照会から7日以内に反論が無ければ、削除されることになります。
発信者としては書き込みを維持することに強いこだわりがない場合が少なくないため、反論もなく削除される可能性は小さくありません。
プロバイダ等から発信者へ削除要請を伝えられ、発信者が自主的に削除することもあります。
インターネットの書き込みの削除を求めるのであれば、まずはこのような任意交渉による削除を検討することになります。
しかし、削除請求では必ず任意交渉が優れているとは言えません。
相手方が任意の削除請求を拒否してくることがあります。
特に、削除請求の根拠・理屈がしっかりしていなければ、相手も簡単には削除に応じてこない場合もあります。
相手が削除請求に対して逆上して更なる誹謗中傷やプライバシー侵害をしてくることもあります。
また、こちらの請求に対して回答せずに放置してくることもあります。
時間が経過すると、プロバイダにある加害者に関するログの履歴の保存期間が経過してしまい、加害者を特定することができなくなってしまうこともあります。
ログの保存期間は3~6か月程度であり、問題のある書き込みがなされてから素早い対応が求められる状況の場合もあります。
このようなときは、任意交渉によるのではなく、早々に裁判手続きで進めることが必要です。
任意交渉で進めるのか、裁判手続きで進めるのか、専門の弁護士が状況を総合的に判断していくことになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、インターネットトラブルの知識経験が豊富な弁護士に加え、元裁判官、元検察官、元会計検査院官房審議官などの弁護士で組織する専門チームが、ネットトラブルの事案に応じた最適な解決策をご提案し、会社利益や個人の平穏な生活を守ります。
全国展開している法律事務所だからこそできるネットワークを生かした迅速な対応が可能です。
初回相談は無料ですので、ぜひお気軽にご相談ください。
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誹謗中傷投稿の削除ーインターネット掲示板のスレッドや書込みの削除について解説
インターネット上のレビューの削除ーAmazonのレビューの削除事例をもとに解説

インターネット上のレビューの削除
通信販売などで商品のレビューをする機能があります。ほかのユーザーの参考になりますし、事業者もこのレビューを参考に新たな商品開発をしていきます。
一方で、ただ誹謗中傷をしたり事実に基づかない記載をされることもあります。このようなレビューは削除することを検討するべきです。
ここでは、Amazonのレビューの削除の事例をもとに解説します。
【事例】
Aさんは小説家で,アマゾンで本が出品されて販売されています。
ある日,小説の商品レビューに,「★1 こちらを通勤の際に時間があったので読んでいたのですが,全くの時間の無駄でした。妄想も甚だしい内容で,何一つ面白くありません。作者の住所は(実際の住所)なので,ここに何百通も苦情を送りたくなりました。」と書かれていました。
そのため,このアマゾンのレビューの削除を考えるようになりました。
このような場合に,アマゾンのレビューを削除できるか解説します。
Amazonレビューの削除方法
Amazonのレビューの削除方法は大きく分けて二つあります。
①Amazonに削除依頼を請求する方法,②裁判所に申し立てを行い,削除請求する方法です。
Amazonに削除依頼を行う方法
複数のルートがあるようです。
(1)商品ページのレビュー欄から行う方法
商品ページの問題のレビューにある「レポート」をクリックして,レポートを報告する理由を選択します。
その後,商品レビューが削除されるのを待って,解決するという方法があります。
(2)Amazonに対して,削除依頼書を郵送する方法
Amazonジャパンに削除依頼書を郵送することで商品レビューの削除を求める方法です。
この削除依頼書を郵送する場合,どこにレビューが掲載されているのか,そのレビューの内容は何なのか,それによって,どのような権利が侵害されるのかということを記載して,郵送することで解決することができます。
そのさいの郵送先は,
アマゾンジャパン合同会社
〒153-0064
東京都目黒区下目黒1-8-1
に郵送するとよいことになっています。
裁判所に申し立てを行い,削除請求を行う方法
このように,削除請求を行っても,Amazon側が削除を行わない場合,裁判所に対して,削除仮処分を行うことになります。
Amazonは日本国内に法人がありますので,「アマゾンジャバン合同会社」を被申立人として,仮処分を行うことができます。
そのため,アマゾンジャパン合同会社を被申立人として,どのような投稿から,どのような権利が侵害されたのかを特定して主張して,権利侵害が大まかに認められれば,簡易・迅速に投稿されたレビューの削除を行うことができます。
今回の【事例】のような場合,アマゾンのレビューに作者の個人情報である住所が書かれていますので,プライバシー権侵害を理由に削除請求を行うことができます。また,作者に対して,何百通もの苦情を送るということが書かれているため,脅迫を行っているということも出来ます。
そのため,脅迫またはプライバシー権侵害を理由に削除請求を行うことができます。
このような手続で書き込みの削除を請求することができますので,迅速に弁護士に依頼することをお勧めします。
インターネットのレビューにお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
こちらの記事もご覧ください。
インターネットのブログの削除ーSeesaaブログの削除の事例をもとに解説

インターネットには記事のほか、有志によるまとめ記事やwikiなども数多くあります。しかし、このようなサイトでも個人のプライバシー情報が載せられたり、誹謗中傷が行われることがあります。
ここでは、Seesaaブログ(wiki,SSブログ)に投稿された記事の削除の事例をもとに解説していきます。
【事例】
Aさんは,5年前にとある県の飲食店に侵入し,手提げ金庫を奪ったという罪で逮捕されました。その当時,ニュースでは,『飲食店に侵入し現金の入った手提げ金庫を奪ったA(実名)が逮捕されました。調べに対して,Aは「やってません」「人違いです」と容疑を否認しています。』と報道されました。しかし,警察や検察での捜査の結果,Aさんではない可能性が出てきたため,不起訴になりました。
そのため,報道各社のニュースや当時の新聞記事に関するネットニュースは消去されましたが,あるブログで,「飲食店に侵入したドロボウA逮捕」とのタイトルとともに,Aさんについての当時のニュースをコピペし,最後に,『こんなヤバい奴がいるとか治安悪過ぎ,「やってない」とかそういう言い訳通用しないだろ,とっとと刑務所に行くことをお勧めする。』と書かれています。
そのブログは,Seesaaブログの記事として書かれているものでした。
このような場合に,Aさんが,どのようにして,記事の削除を請求することができるのか解説します。
削除請求を行う方法として,大きく,①Seesaaブログのお問合せフォームから削除依頼する方法,②裁判所に申し立てを行い,削除請求をする方法があります。
Seesaaブログのお問合せフォームを使う方法
「Seesaaブログに関するお問い合わせ」というページに,名前,削除対象のブログ,お問合せ内容を書くことで,削除させることができます。
この削除請求を行う際のフォーマットは決まっているようで,Seesaaサービスサポートのご案内の「その他利用規約違反と思われる行為が合った場合」のページによれば,
通報種別に「その他」と指定し,お問い合わせをしている人の名前を入力し,メールアドレスとSeesaaサービスのアカウントについて入力し(Seesaaサービスのアカウントを取得していない場合は,「未取得」と記載すること),利用規約違反の種別,被害の状況について記入することになるようです。
これらを記載し,Seesaaに送信し,削除されるのを待つことによって,記事の削除を行うことができます。
あくまで,Seesaa側に削除請求を求める方法ですので,Seesaa側で,削除する必要は無いと判断すれば,削除されないということもあります。
裁判所に申し立てを行い,削除請求を行う方法
Seesaaブログに削除請求を行ったにもかかわらず,Seesaa側で削除が行われない場合,裁判所に削除申し立てを行い,削除請求を行うことが考えられます。
Seesaaブログの運営会社は,2024年1月1日に株式会社ファンコミュニケーションズへの吸収合併があったことから,現在は,株式会社ファンコミュニケーションズが運営しています。
そのため,株式会社ファンコミュニケーションズを被申立人として,どのような投稿から,どのような権利が侵害されたのかを特定し,権利侵害があると大まかに認められれば,通常の裁判より簡易迅速な手続によって,削除が認められます。
今回の【事例】のような事件の場合,不起訴になった犯罪事実についての書き込みがされていますので,名誉権侵害がされているということができます。
そのため,今回のような事例の場合,Seesaaブログや運営会社に対して,ブログの削除を請求することができると考えられます。
このような手続でブログの記事の削除をすることができると考えられますので,名誉毀損に当たるようなブログの記事でお困りの場合には,弁護士に相談することをお勧めします。
ブログ記事にお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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