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オンラインゲーム

オンラインゲームとネットトラブル
インターネットが発達し、直接集まらなくともオンラインゲームで様々な人たちと交流できるようになりました。オンラインゲームにより多くの体験ができるようになりましたが、一方で対面では考えられなかったトラブルにも巻き込まれるケースが生じてきました。
ここでは、オンラインゲームであり得るトラブルについて解説します。
オンラインゲームの特徴
オンラインゲームは自宅に居ながら世界中の様々な人と一緒にプレイできるのが魅力です。さらに、チャット機能やメッセージ交換により、多くの人と交流することができます。
一緒にゲームをプレイし、メッセージを交換することで、ゲームプレイの達成感だけでなく、連帯感や親近感を手に入れることになるでしょう。
また、チャットから、DM(ダイレクトメール)を送ったり、他のSNSで繋がることもでき、交友関係を広げることができます。
一方で、このような利点は、トラブルに遭遇する危険も高めることになります。
そもそも、オンラインゲームでは直接相手が見えませんし、声すらもないので、相手の年齢、性別、住所、国籍などが本当かもわかりません。
そして、ゲームを通して親近感を抱いて、警戒が薄くなったところで、個人情報の提供を求められたり、危険な仕事に誘われることもあります。
金銭的被害
DMや他のSNSに繋がってより親密になったところで、困っていることを相談されたり、儲かる話を持ち掛けられることがあります。「信頼しているから話すけど、実はお金に困っている」「儲かる話がある、君にだけ教えるよ」など、親しみを覚えているところをついてきます。これに応じてお金を出してしまい、詐欺の被害に遭うことになります。
詐欺をした者は10年以下の拘禁刑に処されます(刑法第246条第1項)。しかし、被害を受けた財産はほとんど戻ってきません。
性被害・身体的被害
親密になり信頼を得たことを利用して、直接会うよう求めることがあります。実際に会ってみたら全く違う人で、性暴力に会うこともあります。
不同意わいせつは6月以上10年以下の拘禁刑(刑法第176条第1項)、不同意性交等は5年以上の有期拘禁刑(刑法第177条第1項)に処されます。
また、直接会わずとも親近感を利用して、わいせつな画像を送るよう要求してくる者もいます。18歳未満の者にわいせつな画像を撮影させ送らせるような行為は、児童ポルノの製造に当たり、3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金に処されます(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第2条第3項・第7条第4項)。
不正アクセス
DMや他のSNSに繋がってより親密になったところで、言葉巧みにアカウント情報を出させたり、クレジットカードなどの情報を聞き出すこともあります。この情報を用いて勝手にログインして、買い物をしたりして損害を与えてきます。
他人のIDやパスワードを使って勝手にログインするような行為は、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)の「不正アクセス」に当たります(同法第2条第4項)。
不正アクセス行為をすると、3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されます(同法第3条・第11条)。
不正アクセスをするだけでなく、そのためにパスワードなどを取得したり(同法第4条)や、他人に提供すること(同法第5条)、保管したり(同法第6条)、アクセス管理者になりすましたりアクセス管理者と誤認させてパスワードなどの入力を要求すること(同法第7条)も、禁止されています。これらの違反行為をすれば、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます(同法第12条第1号乃至第4号)。
犯罪への加担
以上のような被害に遭うだけでなく、自らが犯罪に加担させられてしまうこともあります。いい仕事があるなどと誘われ、実際に行ってみると闇バイトであったことも多く見られます。上記の詐欺のほか、窃盗(刑法第235条。10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。)や強盗(刑法第236条第1項。5年以上の有期拘禁刑)に加担させられることもあります。
まとめ
このように、オンラインゲームでは、様々なトラブルに遭遇する恐れがあります
オンラインゲームでトラブルに遭いお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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