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ネットトラブルと裁判の証拠ーネットトラブルが起こった場合の証拠の取り方について解説

ネットの投稿というものは,日々刻々と変化していくため,トラブルの元となった投稿が消去されていたり,編集されていたりします。
また,知財高裁平成22年6月29日判決によれば,「インターネットのホームページを裁判の証拠として提出する場合には,欄外のURLがそのホームページの特定事項として重要な証拠であることは訴訟実務関係者にとって常識的な事項である」として,問題となる記載だけではなく,URLなど特定するための情報を必要としています。
そのため,トラブルの元となった証拠について何らかの形で証拠化する必要があるため,解説していきます。
サイトの情報を証拠化する方法としては,①スクリーンショットを撮る,②クロームの機能を使って,PDF化する,③紙に印刷する,④パソコンの画面を写真や動画に撮る⑤ウェブ魚拓サイトを利用するという方法が考えられます。
①スクリーンショットを撮る方法
この方法によれば,簡単にパソコンやスマートフォンの画面の問題となる投稿や,そのURLを画像に残すことができます。
しかし,URLが長い場合,パソコンや,スマートフォンの画面内に収まりきっておらず,URLが判別できないと判断される場合があります。
なお,URLが長すぎて画面に収まりきっていない場合,URLをワードファイルなどにコピーして貼り付けておき,一緒に証拠にすることが考えられます。
パソコンで,スクリーンショットを撮る場合,「alt」+「prt sc」をすることで,撮影することができます。
②PDF化する方法
google cromeの機能を使うと,サイトをPDF化することができます。
クロームの右上の縦になった「・・・」をクリックし,「印刷する」を選択し,「送信先」のところを「PDFに保存」に変更することで,PDFファイル化することができます。
なお,この場合のURLの残し方ですが,「詳細設定」にある「ヘッダーとフッター」にチェックを入れることでPDFファイルのデータにURLを残すことができます。
③紙で印刷する方法
google cromeの「印刷する」で紙媒体として出力することも出来ます。
ただし,URLが途中で切れてしまう可能性があるため,その場合には有力な証拠にならない可能性もあります。
④パソコンの画面を写真や動画に撮る方法
パソコンの画面を写真や動画に撮る方法についても,証拠を残す手段として有効です。
ただし,写真に残した場合,URLが全部入り切れない場合があります。
そのため,動画で残すということも考えられます。
⑤魚拓サイトを利用する方法
いわゆる魚拓という当時のサイトの状況についてそのままデータを残してくれるサービスを行っているサイトが存在しています。そのため,そのサイトを利用して証拠化を行うということも有効な手段です。
魚拓を残す方法として,「ウェブ魚拓」というサイトが利用されています。
以上が,ネットトラブルの際の問題となった投稿の証拠化の方法です。
これらを使って,証拠化しておくと,弁護士との法律相談の際にスムーズに話が進みますし,裁判所に提出する有力な証拠として利用することができます。
ネットトラブルにお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
こちらの記事もご覧ください。
SNSでの投稿の削除についてーXに書き込まれた内容を削除請求できるか
差別的投稿の削除についてーSNSでの差別を内容とする投稿の削除

X(旧Twitter)等のSNSでは、誹謗中傷や差別を内容とする投稿が行われることがしばしばあります。このように書き込まれた内容について削除請求をすることができるか解説します。
【事例】
Aさんは日本に住む在日韓国人です。
ある日,「B市のお祭りに参加しました。盆踊りサイコー」と写真付きで投稿したところ。
αを名乗るアカウントの人物から,「チョンコが祭りに参加すんのかよ,B市の伝統が汚れる」「こーいう奴が日本の伝統を乗っ取るんだよな,屋台をキムチまみれにする前に半島に帰れ」などと返信欄に書き込まれました。
このような書き込みがされた場合に,削除請求を行うことができるか検討します。
X(Twitter)での不適切な投稿があった場合,X社に報告フォームを使って対応を求めるか,裁判所の削除仮処分によって投稿の削除を求めることになります。
ただし,X社に報告フォームで報告しても削除されることは無く,「有害な投稿」という警告が付いたまま表示がされ続けるようです。
そのため,一応報告フォームに通報して削除を求めるとしても,裁判所の関与が必要になり,削除を求める場面が多いようです。
報告フォームを使って,X社に対応を求める場合
複数手段があるようです。
①対象のツイートから報告する方法
この場合,対象の投稿の「・・・」アイコンを選択して,【ポストを報告】を選択します。
その上で,どういう問題があるかを聞かれますので,「人種差別」,「ハラスメント」などを選択します。
例えば,「人種差別」を選択した場合,「差別的発言」,「人種差別的なアイコンの表示」などが表示され,それを選択することになります。
そうして,報告内容についてどういう問題があるのかX社で検討して,「有害な投稿」との表示を行ったり,投稿したアカウントの凍結を行います。
このように対応されていることから,問題となる投稿の削除ではなく問題となる投稿がXの利用者に見られないようにしています。
②対象のアカウントのプロフィールから報告する方法
プロフィールの「・・・」アイコンを選択します。
「○○さんを報告する」を選択し,報告する問題の種類を選択します。
そうすることで,X社がアカウントの凍結などの形で対応してくれます。
③ヘルプセンターから報告する方法
Xのヘルプセンターを開き,「ルールとポリシー」→「すべての記事を見る」→「違反の報告」の順に選択していきます。
その「違反の報告」の中で,報告を求める理由を選択し,X社に対応を求めます。
この①~③の手段を使うと,Xより,身分証を求められ,本人確認が済んだら,X社からツイートやアカウントの所有者に対して対応が行われるようです。
裁判所の手続を使ってX社に対応を求める場合
X社が取ってくれる対応が,利用者に見えにくくすることや,不適切な投稿を行ったアカウントの凍結であることや,X社の対応が悪い場合,裁判所を利用して投稿の削除を求めることになります。
具体的には,削除仮処分を申し立てることによって,Xのふてきせつな投稿の削除を求めることになります。
この場合,X社を被告として,どのような投稿によって名誉が侵害されたのか,URLは何かということを明らかにして投稿の削除を求めます。
この手段を使い,申し立てが認められるとX社はたいていの場合,投稿の削除に応じてくれます。
今回の事例の場合,「チョンコが来るな」とか,「半島に帰れ」と言った侮辱的,差別的な内容の投稿がされていることから,X社に対して報告を行うことと裁判所に対して削除仮処分を行うことが考えられます。
今回のような事例の場合,裁判所による削除請求を行う方が適切かと思われ,その手段を使うためには弁護士に依頼する必要があります。
SNSで差別的な投稿をされてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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SNSでの投稿の削除についてーXに書き込まれた内容を削除請求できるか
SNSでの投稿の削除についてーXに書き込まれた内容を削除請求できるか

SNSは情報を手軽に広げることができますが、一方で、名誉毀損や侮辱に当たる表現も容易に拡散するおそれがあります。このようなときは、その内容を削除することが効果的です。
ここでは、X(旧Twitter)に書き込まれた内容の削除請求について解説します。
【事例】
Aさんは日本に住む在日韓国人です。
ある日,「B市のお祭りに参加しました。盆踊りサイコー」と写真付きで投稿したところ。
αを名乗るアカウントの人物から,「チョンコが祭りに参加すんのかよ,B市の伝統が汚れる」「こーいう奴が日本の伝統を乗っ取るんだよな,屋台をキムチまみれにする前に半島に帰れ」などと返信欄に書き込まれました。
このような書き込みがされた場合に,削除請求を行うことができるか検討します。
X(Twitter)での不適切な投稿があった場合,X社に報告フォームを使って対応を求めるか,裁判所の削除仮処分によって投稿の削除を求めることになります。
ただし,X社に報告フォームで報告しても削除されることは無く,「有害な投稿」という警告が付いたまま表示がされ続けるようです。
そのため,一応報告フォームに通報して削除を求めるとしても,裁判所の関与が必要になり,削除を求める場面が多いようです。
報告フォームを使って,X社に対応を求める場合
運営会社であるX社に対応を求める場合、複数手段があるようです。
①対象のツイートから報告する方法
この場合,対象の投稿の「・・・」アイコンを選択して,【ポストを報告】を選択します。
その上で,どういう問題があるかを聞かれますので,「人種差別」,「ハラスメント」などを選択します。
例えば,「人種差別」を選択した場合,「差別的発言」,「人種差別的なアイコンの表示」などが表示され,それを選択することになります。
そうして,報告内容についてどういう問題があるのかX社で検討して,「有害な投稿」との表示を行ったり,投稿したアカウントの凍結を行います。
このように対応されていることから,問題となる投稿の削除ではなく問題となる投稿がXの利用者に見られないようにしています。
②対象のアカウントのプロフィールから報告する方法
プロフィールの「・・・」アイコンを選択します。
「○○さんを報告する」を選択し,報告する問題の種類を選択します。
そうすることで,X社がアカウントの凍結などの形で対応してくれます。
③ヘルプセンターから報告する方法
Xのヘルプセンターを開き,「ルールとポリシー」→「すべての記事を見る」→「違反の報告」の順に選択していきます。
その「違反の報告」の中で,報告を求める理由を選択し,X社に対応を求めます。
この①~③の手段を使うと,Xより,身分証を求められ,本人確認が済んだら,X社からツイートやアカウントの所有者に対して対応が行われるようです。
裁判所の手続を使ってX社に対応を求める場合
X社が取ってくれる対応が,利用者に見えにくくすることや,不適切な投稿を行ったアカウントの凍結であることや,X社の対応が悪い場合,裁判所を利用して投稿の削除を求めることになります。
具体的には,削除仮処分を申し立てることによって,Xのふてきせつな投稿の削除を求めることになります。
この場合,X社を被告として,どのような投稿によって名誉が侵害されたのか,URLは何かということを明らかにして投稿の削除を求めます。
この手段を使い,申し立てが認められるとX社はたいていの場合,投稿の削除に応じてくれます。
今回の事例の場合,「チョンコが来るな」とか,「半島に帰れ」と言った侮辱的,差別的な内容の投稿がされていることから,X社に対して報告を行うことと裁判所に対して削除仮処分を行うことが考えられます。
今回のような事例の場合,裁判所による削除請求を行う方が適切かと思われ,その手段を使うためには弁護士に依頼する必要があります。
SNSに投稿された内容でお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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インターネット記事の削除-掲示板のスレッドや書込みの削除について解説
インターネット記事の削除-掲示板のスレッドや書込みの削除について解説

5chのような掲示板に書き込まれた記事の削除をしたい場合に,どのようにすれば削除することができるか解説します。
【事例】
事実を基にしたフィクションです。
Aさんは一般生活を送る主婦です。
ある日,5chの掲示板に,「A(本名)さんのやってきた悪行一覧」というタイトルのスレッドが立ちあげられ,「AというやベーBBAが○○市○○(細かい住所)にいてさ,Aのやってきた悪行一覧がこれ,①生活保護受給資格が無いのに,生活保護を受給,②風俗店で勤務し,ヤクザを使って恐喝(以下略)」と最初に書き込まれ,「>>1 こいつマジバカだろ,大体生活保護不正受給については,マジでパクられたしな。ソースはこれな(URL)」「>>1 風俗で,ゆすりとか終わってんなwww強盗で捕まって死刑にでもなればいいのに」と続いて書き込まれました。なお,Aさんが,風俗店で勤務し,ヤクザを使って恐喝を行ったことについては,虚偽の事実であることが,法律相談で判明しました。
5chの記事の削除はどのようにするのか
大まかに,裁判によらない方法と裁判による方法があります。
裁判によらない方法というのは,削除申請フォームに申請し,投稿の削除を行ってもらう方法です。
裁判による方法というのは,発信者情報開示請求を行い,削除の仮処分を行う方法です。
5chで削除申請を行う方法
「5ちゃんねる」のトップページ右側の「削除ガイドライン」というリンクから,削除要請版に飛び,「5ちゃんねる削除体制」というページの【削除フロー】に書かれたメールアドレスにメールを送ることで,削除することができる場合があります。
このメールには,件名を「削除申し立て」として,内容に「URL,レス番号,削除理由」を書き,「理由を根拠づける資料(あれば),本人確認のための資料」を添付する必要があります。
この削除対象になる判断基準として,5チャンネル側は1名誉,2プライバシー,3平穏に生活する利益,4社会に害悪が生じる現実的危険のある情報についてリクエストのあった記事について削除すると宣言しています。
なお,犯罪に関する情報や法人に関する情報については,原則として,裁判手続によって仮処分を取得する司法判断を経てから応じると宣言しています。
そのため,Aさんについても,1の名誉や2のプライバシーにかかわる情報を書き込まれたとして,削除ガイドラインに基づき削除要請をすることができます。
なお,この削除申請ですが,本人が削除申請を行うことは出来るのですが,この削除申請については,ノウハウのある弁護士に頼むべきです。
また,弁護士以外の人に頼むことについては,弁護士法72条,27条によって禁止される非弁行為に該当する可能性がありますので,弁護士以外に頼むことは控えるべきです。
裁判所の仮処分によって投稿の削除を行う方法
5chの削除ガイドラインの方針としては,「犯罪に関する情報及び法人に関する情報に関する情報の場合は,原則として,裁判手続によって仮処分を取得して,司法判断を待つことにする」とされています。そのため,犯罪報道に関する情報が書き込まれている場合は,裁判所の仮処分によって削除申請をすることしかできないという場合があります。
裁判所の仮処分によって投稿の削除を行う方法としては,投稿記事削除仮処分を行う方法があります。
この手続は,名誉権あるいは,プライバシー権などが侵害されているとおおむね認められる場合,通常の裁判よりも迅速かつ,簡易な手続によって暫定的に投稿記事の削除を行わせるものです。
この判断については,裁判所に申し立ててから,1か月から2か月程度で結論が出るとされています。そのため,比較的迅速に記事の削除を行わせることができます。
この手続についてもノウハウのある弁護士に頼むことが望ましいです。
また,弁護士や,裁判所から見てどのような書き込みがどのような文脈で出てきたのか分かりやすくするために,書き込まれた記事のスクリーンショットを残しておくと望ましいです。
記事の削除を行わせる場合の注意点
記事の削除を行わせる場合,ログも削除されるのが一般的です。そのため,投稿された記事の削除だけではなく書き込んだ人に対しても責任追及を行いたいという場合,記事の削除ではなく,発信者情報開示請求によるべきです。
この記事の削除については,あくまで,書き込んだ人に対して責任追及を行うつもりはないが,投稿された記事が削除されればそれで,事件が沈静化するという人にとっては有効な手段です。
【事例】の場合の対処方法
この事例の場合,Aさんについての過去の犯罪報道や,別の犯罪行為についての記事が書かれています。
このうち,少なくとも②の風俗店に勤務してゆすりを行ったという事実については虚偽の事実ですので,名誉権侵害を理由として削除請求をすることができます。
また,Aさんの住所について正確な住所が書かれていますので,この点をとらえて,プライバシー権侵害を理由に削除請求をすることができます。
続いて,方法ですが,今回の事例の場合,Aさんの住所について正確に書かれていますので,プライバシー侵害を理由に最初に書き込んだ人の投稿を削除ガイドラインで削除するよう申請することは可能であると考えられます。
一方,最初に書き込んだ人に続いて,書き込んだ人については,個人の犯罪に関する情報ですので,5chへの削除申請によって対応してもらうことは期待できません。そのため,裁判手続を用いて削除するよう仮処分の申し立てを行うことになります。
仮処分による場合,少なくとも,事実無根のAさんが風俗店で恐喝を行ったことの記事については削除が認められそうです。一方,犯罪報道として存在している生活保護の詐取については,事件が発生してから長い年月が経過した等の事情が無い限り削除は簡単には認められないということになります。
このようにインターネット上の投稿の削除は複雑で、法律専門家の弁護士に依頼することで適切な対応が可能になります。
インターネットの記事にお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。
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