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国際的ネットトラブル

2025-10-01

インターネットが発達し、世界中の様々な人たちと交流できるようになりました。一方で、対面では考えられなかったトラブルにも巻き込まれるケースが生じてきました。

ここでは、国際的なネットトラブルについて解説します。

オンラインの危険性

オンラインでは直接相手が見えませんし、声すらもないので、相手の年齢、性別、住所、国籍などが本当かもわかりません。

特に、SNSやオンラインゲームでは、親近感を抱いて、警戒が薄くなったところで、個人情報の提供を求められたり、金銭の支払いを求められたり、危険な仕事に誘われることもあります。

また、コンピューターウイルスを仕込まれてデータを破壊されたり、秘密情報を奪われることもあります。

ロマンス詐欺

年齢、性別、社会的地位や収入などを偽り、言葉巧みに相手を信頼させ好意を抱かせ、外国に行って結婚するためにお金が必要だと、どうしても困っていてお金が必要だ、などと偽って支払いをさせます。

詐欺をした者は10年以下の拘禁刑に処されます(刑法第246条第1項)。しかし、被害を受けた財産はほとんど戻ってきません。

オンラインカジノ

カジノが合法の国もありますが、日本では競馬など認可を受けた賭け事以外は、賭博罪に当たります(刑法第185条。50万円以下の罰金)。

無料版は賭博に当たらないとして、CMも出ていました。無料版から初めて、そこから有料版に手を付けると、賭博をしてしまった事になってしまいます。

トクリュウ・闇バイト

オンラインゲームなどで知り合い、儲かる話があるなどと言われて外国に行き、犯罪組織に捉われ、特殊詐欺などに加担させられてしまう事例が見られます。

前述のロマンス詐欺のほか、オレオレ詐欺などの特殊詐欺もさせられます。無理やりやらされたとしても、自分自身が犯罪者となってしまいます。詐欺のほか、窃盗(刑法第235条。10年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金。)や強盗(刑法第236条第1項。5年以上の有期拘禁刑)に該当する行為に加担させられることもあります。

不正アクセス

DMや他のSNSに繋がってより親密になったところで、言葉巧みにアカウント情報を出させたり、クレジットカードなどの情報を聞き出すこともあります。聞き出すだけでなく、コンピューターウイルスを仕込んだりして、勝手にパスワードなどを盗み出すこともあります。

他人のIDやパスワードを使って勝手にログインするような行為は、不正アクセス行為の禁止等に関する法律(不正アクセス禁止法)の「不正アクセス」に当たります(同法第2条第4項)。

不正アクセス行為をすると、3年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処されます(不正アクセス禁止法第3条・第11条)。

不正アクセスをするだけでなく、そのためにパスワードなどを取得したり(同法第4条)や、他人に提供すること(同法第5条)、保管したり(同法第6条)、アクセス管理者になりすましたりアクセス管理者と誤認させてパスワードなどの入力を要求すること(同法第7条)も、禁止されています。これらの違反行為をすれば、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処されます(同法第12条第1号乃至第4号)。

人身取引

前述の詐欺などに加担されるだけでなく、借金をさせられて、監禁され居場所を制限され、著しく低い対価で売春などをさせられることもあります。

監禁(刑法第220条。3月以上7年以下の拘禁刑)、人身売買(刑法第262条の2第1項。3月以上5年以下の拘禁刑)や被略取者等所在国外移送(刑法第262条の3。2年以上の拘禁刑)などに当たります。

まとめ

このように、オンラインでは、国をもまたいだ、様々なトラブルに遭遇する恐れがあります

国際的なネットトラブルに遭いお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

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闇バイトについて解説

闇バイトについて解説

2025-02-25

インターネット上で行われる犯罪
インターネット上で行われる犯罪としては、かつては不正アクセスや名誉棄損などが多く見られました。
しかし、対面でなくとも様々な人とやり取りできる環境が犯罪組織に利用され、一般の人も以前では考えられなかった形で犯罪に加担してしまうおそれも強くなりました。
ここでは、最近問題となっている闇バイトについて解説します。

闇バイト
近年インターネット上で多くの問題を起こしているのが闇バイトです。
X(旧Twitter)などで「#高額報酬」「#ホワイト案件」など安全で高額の報酬を得られるかのように謳い募集してきます。
初めに免許証のコピーを求められたり、住所や家族構成などの個人情報を求められます。逃げようとすると、家族に危害が及ぶなどと脅すためです。
また、テレグラムやシグナルなど秘匿性の高いSNSアプリをスマートフォンにインストールするよう求められます。これは後の警察の捜査が指示役に及ぶことを防ぐためです。

特殊詐欺
「仕事」の内容として、指定した家に行って荷物を受取るだけというものがあります。これは、既に「かけ子」が被害者を騙して、受取りに来た「受け子」に現金が入った封筒やキャッシュカードを渡すように仕向けています。「荷物」を受取りに行くと、この「受け子」として犯罪に加担してしまうことになります。このような場合、詐欺罪(刑法第246条第1項)の共犯(刑法第60条)となり、10年以下の懲役に処されます。
この他、銀行員や警察官などのふりをして訪れ、隙を見てキャッシュカードをすり替える手口もあります。この場合、窃盗罪(刑法第235条)が成立し、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処されます。
このように、非対面の状況で相手を騙して行う犯罪は、特殊詐欺と呼ばれています。

トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)
SNSなどで不特定の者を集め、広域で犯罪を行うグループをトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)と呼びます。
上記のような特殊詐欺も含まれますが、近年問題となっているのは、被害者を騙すことすらせず、初めて会うような人たちを現場付近に集め、個人宅に侵入して金品を奪わせる事件です。
このような犯行は住居侵入罪(刑法第130条。3年以下の懲役又は10万円以下の罰金)や窃盗罪(刑法第235条)にあたります。よりおそろしいのは、指示役から家人が居たら暴行してでも金品を奪うよう指示されます。これに従ってしまえば強盗罪(刑法第236条)になり、5年以上の有期懲役に処されます。これにより人が負傷すれば強盗致傷罪が成立して無期又は6年以上の懲役に、人が亡くなってしまえば強盗致死罪が成立して死刑又は無期懲役に処されます。
強盗致死や強盗致傷罪は裁判員裁判対象事件であり(裁判員の参加する刑事裁判に関する法律第2条第1項第1号)、裁判員の参加する法廷で裁かれることになります。少年であっても家庭裁判所での少年審判ではなく、逆送されて20歳以上の人と同様の刑事裁判にかけられる可能性があります(少年法第20条第1項第2項)。18歳以上の少年は特定少年として、より逆送される可能性が高まり(少年法第62条第2項)、起訴されると実名で報道される可能性があります(少年法第68条・第61条)。

インターネット上の犯罪への対応
「#高額報酬」「#ホワイト案件」など謳うだけであったり、具体的な仕事の内容を示していなかったり、時給10万円以上など過剰に高額な条件が示されている仕事は注意が必要です。
仮に申込んでしまっても、警察に保護を求めれば必ず守ってくれます。すぐに警察に相談してください。
参考
警視庁「#BAN 闇バイト」
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/drug/yami_arbeit/ban_yamiarbeit.html

本人やご家族が既に闇バイトに加担してしまった場合、警察への出頭や被害者との示談が考えられます。このような場合は、弁護士にご相談ください。
ご自身やご家族が闇バイトに関わってしまいお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

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インターネットと闇バイト-闇バイトをした場合に成立する犯罪について解説

インターネットと闇バイトー闇バイトをした場合に成立する犯罪について解説

2024-12-22

闇バイトが大きな社会問題となっています。

闇バイトの多くはインターネット上での募集に応じて参加してしまうことが多いです。

ここでは、闇バイトに関わった場合の刑事責任について解説します。

【事例】
Aさんは,インターネットの求人サイトをみていたところ,「荷物を運ぶだけの簡単なお仕事,未経験者歓迎 日給2万円」と書かれた求人を発見したため,求人に応募したところ,Bという会社に履歴書と,運転免許証,預金通帳の写しを送るように言われ,これらの書類を送りました。
面接に通過し,最初の仕事の日ということで呼び出され,行ってみたところ,Cさんと,Dさんがおり,Cさんから仕事の内容の説明として,深夜に金属加工工場に侵入して,くず鉄を持ち出し,会社に運ぶよう言われ,金属加工工場に到着したところ,Dさんが金属加工工場のくず鉄を運び出しました。
そのため,Aさんも同様にくず鉄を運び出し,トラックに詰めていたところ,B社の宿直の人に見つかり,警察を呼ばれ,現行犯逮捕されてしまいました。

以上を前提として,
①どのような犯罪が成立するのか,②犯罪が成立するとして,どのくらいの刑罰が予定されているのか
について解説していきます。

成立する犯罪について
・建造物侵入罪
まず,金属加工工場に立ち入っていることから,建造物侵入罪が成立します。
人の看守する建物に立ち入ることが必要で,今回のAさんは,人が看守している金属加工工場内に侵入していることから,この犯罪が成立します。

・窃盗罪
窃盗罪の成立が考えられます。
窃盗罪が成立するためには,「他人の財物を窃取した」という事情が必要です。
今回の事例の場合,くず鉄をトラックに詰めており,いつでも運び出すことができるような状態にしているため,窃盗罪も成立します。

また,窃盗罪と,建造物侵入罪は目的と手段の関係にあるので、法律上牽連犯の関係にあり,刑事手続上,一罪として扱われ,窃盗罪の法定刑の範囲で刑罰を負います。

見込まれる刑罰
窃盗罪の法定刑は,10年以下の懲役又は,50万円以下の罰金が予定されています。そのため,今回の事例の場合についても,この範囲で刑罰を負います。
実際の量刑傾向からすると,前科前歴のない人が,建造物に侵入し,窃盗を行った場合,多くの場合,執行猶予付きの有罪判決になっています。ただし,同様の余罪があったり,被害金額が多額だったりすると,実刑になる可能性もあります。
今回の事案の場合,Aさんに余罪はありませんし,くず鉄の時価相当額は不明ですが,多額に上るとは考えられないことから,執行猶予付きの有罪判決となる可能性が高いです。
そのため,今回の事例の場合,弁護活動としては,執行猶予付きの有罪判決を目指すよう活動していく必要があります。

闇バイト事件について注意すること
このような闇バイト事件はかつては,特殊詐欺に関するものが多かったのですが,
窃盗や強盗に関する闇バイトが存在するというような報道もあります。
また,普通のバイトを装って募集されていることから,犯罪行為に加担する気が無くとも加担することがあります。
そのため,普通のアルバイトの求人であっても,応募の際に免許証などの身分証明書を要求してこないかということや,現場での説明がどうなっているかということについて注意しておく必要があります。
特に,強盗に関わるような闇バイトでは,強盗殺人を命じられるケースがあるということも聞きます。
強盗殺人の場合,無期懲役か死刑しか予定されていない関係から,強盗殺人に該当することになった場合,実刑となり,社会復帰が困難になりますので注意が必要です。

ご自身又はご家族が闇バイトに関わっていないか心配な方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

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