デマ情報を拡散するとどうなる?法的責任と注意点を解説

情報拡散

インターネット技術により、多くの情報が瞬く間に世界中に広がるようになりました。SNSの発達により、多くの人が気軽に情報の発信や入手をすることができるようになりました。また、AI技術の発達により多くの情報が行き交うようになりました。

一方で、事実に基づかない情報も安易に拡散するようになってしまいました。
ここでは、デマ情報の拡散について注意するべきことについて解説します。

SNS投稿

SNS(X、インスタグラム、Facebook、TikTok等)により、多くの人が気軽に情報発信をすることができるようになり、また情報を得ることができるようになりました。
一方で、その気軽さゆえに、プライバシーにかかわる情報や偽情報も安易に流されることになりました。

また、SNSの投稿を転送するだけでなく、Xのリポストなどのように印をつけることができます。これにより、その投稿が再度公開されたり、多くの人が注目しているように見えます。デマ情報の投稿についてこのようなことが行われると、デマ情報がさらに拡散するおそれがあります。

生成AIによる偽情報の拡散

生成AIとは、データから学習したパターンや関係性を活用し、文章、画像、音声などを生成するAIです。従来のAIは学習した中からあらかじめ決められた範囲内の行為を自動化することが主な機能でしたが、生成AIは、深層学習(ディープラーニング)により学習したデータの特徴や関係性を基にして、新たなコンテンツを生成できます。今や、動画を含めた画像や、音声まで生成することができます。

かつては、生成AIで画像などを作成しても、不自然な形状で表現されたり、画面が歪むなど、AIと見抜けるものでした。しかし、今や、本物と区別することが難しい表現となっています。

政治家に対し、やってもいない発言をしているかのような動画を作成したり、特定の人種や肌の色を揶揄したり動物に例えるような差別的な動画を作成することが見受けられます。
これが、上記のSNSによりさらに拡散されてしまいます。

デマ情報への対応

デマ情報に対しては、まず投稿した物を特定することが必要です。
特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律(以下「プロバイダ責任制限法」。)により、「発信者情報開示」を求めることになります。

責任追及

発信者を特定できたら、投稿の削除を求めたり、民事・刑事責任を求めることが考えられます。

デマ情報の拡散名誉棄損(刑法第230条)や侮辱(刑法第231条)に当たります。真実に反する者であれば、なお悪質といえます。
こうした名誉棄損などは、真実であると信じるのが相当であれば、免責される余地があります。しかし、単にネットに流れていたり、著名人とされる人が発信していただけでは、到底真実と信じるのが相当とはなりません。

一方で、リポストや「いいね」などのチェックマークは、必ずしも元の投稿に賛同するものとはいえません。そのため、当然に侮辱名誉棄損となるとはいえないことになります。

ジャーナリストの女性が元記者の男性に性暴力を受けたと訴えていたところ、誹謗中傷の投稿をされ、これに政治家がTwitter(現X)で「いいね」を押したことで名誉感情を侵害されたとして、「いいね」を押した政治家に対し不法行為に基づく損害賠償請求をしました。
東京高等裁判所令和4年10月20日判決は、「いいね」を押したツイートが名誉感情を害し、社会通念上許される限度を超える侮辱行為に当たると認め、損害賠償を認めました。

誹謗中傷はもちろん、デマ情報の投稿にばかり反応したり、繰り返したりするような場合、投稿した本人でなくとも責任を負わせる余地があります。

まとめ

このように、デマ情報の拡散に対して、様々な対応をする必要があります。

デマ情報の拡散についてお悩みの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

▼こちらの記事もご覧ください。

ネットでの名誉棄損

 

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